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 1.人に世話されるロボット「Babyloid」の開発

高齢者が,衰退する機能や変化していく役割を考慮しつつ,自らの存在価値を見つけて,生きがいをもって生活することが重要です.高齢者が生きがいを感じるためには,高齢者が何らかの仕事をもつことが一つの方法とされています.いいかえますと,高齢者が生きがいをもつには,仕事などの,外界との積極的なインタラクションが必要であるといえます.そのためには,「働きかけようとすれば働きかけることができる」存在が高齢者の住まう環境に常時いる状態が望まれます.そこで本研究では,高齢者と共生する「世話されるロボット」を提供し,ロボットの世話という役割によって高齢者の意図的な働きかけを促すことで,高齢者が生きがいを感じる生活環境を構築することを考えました.そのためのロボットとして,高齢者・要介護者に世話されるロボットBabyloid (Baby doll -oid;ベビロイド)の開発を進めています.
  また,福祉分野においては,赤ちゃん人形を使ったDoll Therapy(人形療法,赤ちゃん人形療法)が実施されています.Babyloidにも認知症患者の精神性・社会性の改善といった副次的効果が期待できます.


関連論文
  • 高齢者福祉施設にて5名の女性を対象に,各2週間介入実験を行った結果を報告した論文です.抑うつ,気分,飽き具合に対する効果について報告しています.また,インタビューによる質的評価を行っています.
    • 加納政芳, 種田行男, 清水太郎, 岸太一, 井原一成, 清水 優: Babyloidと高齢者の共生から見えてきたもの, 第25回人工知能学会全国大会, in CD-ROM, 2011. pdf
  • Babyloidの設計コンセプト,デザイン,仕様などについて解説した論文です.Babyloidは,一般的なロボットが目指すような人と同じように「すべての作業できるように」ではなく,「なにもできないように」設計されたロボットです.ただし,泣く,機嫌が悪くなるなどの生理的・心理的状態を表出することを通して,空腹や暇などの自らの状態を他者(要介護者)の助けによって改善しよう(自己充足性を満たそう)とします.
    • 加納政芳, 清水太郎: なにもできないロボットBabyloidの開発, 日本ロボット学会誌, vol.29, no.3, pp.76-83, 2011. pdf


 2.他者的に自己充足性を満たすロボット

自己充足性とは動物が長期間にわたって自身を維持する能力のことです.例えば,ロボットであれば,バッテリレベルを維持するために燃料供給を行う,などが考えられます.自らの維持は,直感的には,このように自己的に行われると思われがちですが,実世界に目を向けると「他者的」に行われる場合も数多く見受けられます.たとえば赤ん坊の自己充足の方法です.赤ん坊は,母親という絶対的な依存者を有しており,母親を介して自己充足性を満たしています.言い換えますと,赤ん坊は,心理・生理状態の不安定さや身体状態の不調を,顔表情や身体動作で表現することで,母親にその状態を察知してもらい,自らの状態を改善しています.
  本研究では「他者的に自己充足性を満たす」点に着目した研究を進めています.

関連論文
  • 自己充足性を実現するモデルとして,アージ・システムを応用した自己充足モデルを提案し,エージェントに特有のアージ・システムが働くような限定環境を仮想空間上に構築し,本モデルの振る舞いを検証した論文です.
    • T. Ando and M. Kanoh: Psychological Effects of a Self-sufficiency Model Based on Urge System, Journal of Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics, Vol.14, No.7, pp.877-884, 2010. pdf


 3.感性会話ロボット「ifbot」の感情表出

本研究では,ロボットが,ロボット自身の身体性に基づいた感情表出を行うことで, 人とロボットとのコミュニケーションに心理的インタラクションを創発させることを目指しています.


 
(c) 2004 Business Design Laboratory Co.,Ltd.

関連論文
  • 本稿では,シンプルリカレントネットワークによって過去の入力情報を記憶することで,ユーザの入力タイミングによってインタラクティブに表情を生成する手法を提案しています.
    • 松井, 加納 他: Simple Recurrent Networkを用いた感性ロボットのインタラクティブ表情表出, 日本ロボット学会誌, Vol.28, No.3, pp.120-128, 2010. pdf
    • Y. Matsui, M. Kanoh et. al: A Model for Generating Facial Expressions using Virtual Emotion based on Simple Recurrent Network, JACIII, Vol.14, No.5, pp.453-463, 2010. pdf
  • 恒等写像学習によって構築された感情空間内を,表情制御値が最小となる経路を選択して表情表出する手法を提案しています. これによって,エンタテインメント性と人間性の双方の特徴を有した表情が生成できることを確認しました.
    • 柴田, 加納 他: 感性ロボットifbotの感情空間を用いた感情遷移に伴う表情変化の主観的影響, 知能と情報, Vol.21, No.5, pp.630-639, 2009(日本知能情報ファジィ学会論文賞受賞論文). pdf
  • 恒等写像学習を用いて感情空間を構築して,空間で組み込み表情の軌跡をガウス関数を使って滑らかに接続する手法の提案しています.作られた表情は,滑らかに接続され,活性度を失わない表情となります.
    • M. Kanoh et. al: Emotive Facial Expressions of Sensitivity Communication Robot ``Ifbot'', Kansei Engineering International, Vol.5, No.3, pp.35-42, 2005 (日本感性工学会技術賞受賞論文). pdf
    • 加納 他: 感性会話型ロボット「ifbot」の表情制御の感情空間へのマッピング, 第66回情報処理学会全国大会論文集, 分冊4, pp.77-78, 2004 (第66回情報処理学会全国大会優秀賞受賞論文). pdf
  • 感情空間内に主観評価に基づいて感情領域を設定.感情を強く表現する表情の制御速度は興奮(怒り,驚き,喜び)・沈静(悲しみ)によって異なるところが面白いです.
    • 後藤, 加納 他: 感性ロボットのための感情領域を用いた表情生成, 人工知能学会論文誌, Vol.21, No.1, pp.55-62, 2006. pdf
    • M. Gotoh, M. Kanoh et. al: Face Generator for Sensibility Robot based on Emotional Regions, The 36th International Symposium on Robotics, in CD-ROM, 2005. pdf


 4.オノマトペによるロボットの直感的操作

オノマトペは,「擬音語」「擬態語」「擬声語」の総称であり,物体の音や響き,状態などを感覚的に表現したものであり, 一般的な語彙に比べて臨場感にあふれた繊細な表現や絶妙な差異を表現することができます. 本研究では,オノマトペをロボットの動作生成や操作に利用します. オノマトペを用いた感覚的な情報のやり取りによって,ロボットとの間に言語的・論理的な関係性のみならず,心理的な関係性を築けるのではないかと考えています.
  (明治大学小松先生,名古屋工業大学中村先生との共同研究)

ノロノロ基本動作ガシガシ

関連論文
  • オノマトペは,動作や状態の様態を観察した人がその様態を主観的に捉えて表現する際に使用されますが, オノマトペには音響的な特徴によって普遍的なイメージを伝達する作用があるという考え方が存在します. 本稿では,この考え方に基づいて,オノマトペの音響的特徴を用いたロボットのモーション編集のための操作平面システムを提案しています.
    • J. Ito, M. Kanoh, T. Nakamura and T. Komatsu: Editing Robot Motion Using Phonemic Feature of Onomatopoeias, Journal of Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics, vol.17, no.2, pp.227-236, 2013. pdf


 5.学習・進化によるヒューマノイドロボットの動作生成

本研究では,不確実性や想定外の変化が起こる実環境に適応的に対処するための制御則を,ロボットが学習・進化を通じて自動的に獲得することを目指しています.

300回目の試行
 
1031回目の試行
 
1564回目の試行
 
実機での動作
 

関連論文
  • 二分決定グラフを進化させることによりロボットの動作を獲得させています.
    • M. Sakai, M. Kanoh and T. Nakamura: Evolutionary Multi-valued Decision Diagrams for Obtaining Motion Representation of Humanoid Robots, IEEE Trans. on SMC-C, vol. 42, no. 5, pp.653-663, 2012.
    • 加納, 伊藤: n-BDDのための節点の動的追加手法 −ロボットの行動則獲得への適用−, 知能と情報, Vol.20, No.6, pp.909-920, 2008. pdf
  • 強化学習を用いてヒューマノイドロボットの動作を獲得させています.
    • S. Iida, K. Kuwayama, M. Kanoh et. al: A Dynamic Allocation Method of Basis Functions in Reinforcement Learning, Lecture Notes in Artificial Intelligence, Vol.3339, pp.272-283, 2004. pdf


チープデザインによるヒューマノイドロボットの安定動作制御(終了)

ヒューマノイドロボットのモーション生成や制御においては,非転倒性や非干渉性などを考慮する必要があります. 本研究では,チープデザインに基づくヒューマノイドロボットの動作安定制御について研究しています.






受付ロボットMechadroid Type C3の表情生成(終了)

Mechadroid Type C3(C3)の表情は,顔に配置してあるLEDの点灯/消灯によって表現されるので,それらによる表情の変化だけではなく,位置や色までも変化させることができます.このような特殊な表情表出機構を有するC3のための表情生成手法について研究を行っています.




関連論文
  • C3の顔表情をランダムに作成し,それらの持つ形態特性・相貌が人に与える印象を調査することで,C3の顔で表現可能な印象や性格などを評価した論文です.本稿では特に,C3の利用用途である受付作業に注目し,受付の表情として,1)ベビーシェマ的なかわいい顔,2)おしとやかな顔,3)ニコニコとした笑顔が適していることがわかりました.
    • T. Ando, A. Araki, M. Kanoh et. al: Relationship between Mechadroid Type C3 and Human Beings Based on Physiognomic Features, Journal of Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics, Vol.14, No.7, pp.869-876, 2010. pdf


知能群ロボットの創発(終了)

本研究は,学習・進化を通して環境条件に応じた知的行動を獲得する群知能ロボット系の実現を目的としています. 人工生命の分野で提案されている群モデルを実ロボットに実装し,未知パラメータを学習・進化を通して学習させることで,秩序的な振る舞いを行う知的群ロボットを創発させます.



歯冠修復物設計支援システムの開発(終了)

本研究では,歯冠修復物のワックスパターン作成にかかる時間的・技術的負担を軽減するために,患者の歯形を元にして計算機上で仮想的に歯冠修復物を設計するシステムの開発を行っていました.



関連論文
  • M推定を用いて咬合位を推定しています.自動的に咬合位を推定できるので,歯科技師の負担が軽減されます.
    • 加納 他: ロバスト推定を用いた3次元形状の咬合評価のための一手法, 情報処理学会論文誌, Vol.45, No.9, pp.2207-2216, 2004. pdf
    • M. Kanoh et. al: A Robust Method for Detection of Occlusal Position, ACCV2004, pp.474-479, 2004. pdf
    • 加納 他: M推定を用いた三次元形状の咬合評価, 第65回情報処理学会全国大会論文集, 分冊2, pp.73-74, 2003 (第65回情報処理学会全国大会奨励賞受賞論文). pdf


土器復元支援システムの開発(終了)

本研究では,土器の復元作業の負担を軽減するために,計算機上で自動的に土器の復元を行うシステムを開発していました.


関連論文
  • 反復深化を用いて高速に土器の復元を行うことを提案しています.FORMA論文誌では,それに加えて,簡単な方法で三次元形状の復元についても提案しています.
    • 加納 他: 判別の難易度に基づく類似箇所検出の高速化, 情報処理学会論文誌, Vol.42, No.11, pp.2689-2698, 2001. pdf
    • M. Kanoh et. al: Earthenware Reconstruction based on the Shape Similarity among Potsherds, FORMA, Vol.16, No.1, pp.77-90, 2001. pdf